
「なぜ人と組織は変われないのか」ロバート・キーガン、リサ・ラスコウ・イヒー著
本書は、発達心理学と教育学の権威が編み出した、究極の変革アプローチ といわれています。
|「技術的課題」と「適応を要する課題」とは?
「社員一人ひとりが自分で考えて行動し、活力ある会社にする!」
その為に、個人面談で一人ひとりに、売上目標・利益目標・資格取得目標等の技術的課題を掲げて取り組む手法がとられます。しかし、なかなか上手くいかず、頭を悩ましている経営者は多いと思います。これについて、「適用を要する課題」を「技術的課題」と誤っていると提起しています。「適用を要する課題」の場合、変化を拒絶する原因が、それぞれの心の中にあります。「技術的課題」は、「問題」に目を向けて解決策を考えることで対処できますが、「適応を要する課題」の場合は、「人間」の側の要因に着目する必要があります。
|変化をはばんでいるのは、「強力な固定観念」?
では、社員一人ひとりは、「自分で考えて行動し、活力ある会社」にするのを拒絶しているのか?改善目標は頭で理解していても、「裏の目標」「強力な固定観念」が邪魔をしています。
改善目標…自分で考えて行動する 阻害行動…仕事が忙しくてそれどころではない 裏の目標…自分で考えて行動することで、仕事の負担が増えることを避けたい 強力な固定観念…率先して行動することで、嫌な仕事を押し付けられた苦い経験がある |
「強力な固定観念」がある限り変革は起きません。固定観念を取り除くことが大切ですが・・ではどうするか?トップが自らの免疫マップをオープンにした上で、それぞれが免疫マップを作って話し合うことから、と著者は言っています。
「なぜ人と組織は変われないのかーハーバード流自己変革の理論と実践」ロバート・キーガン、リサ・ラスコウ・レイヒー から