2022年12月5日
経営理念は本当に必要か?

先日、多店舗展開して急成長中の社長にどのように店舗経営しているか尋ねたところ

 

社長:「たいしたことはやっていませんが、①経営計画、②人事評価制度、③幹部ミーティングはやっていますね。」

そこで、経営計画書と人事評価制度をみせてもらうと、どれもうまくまとめられており、ビックリ!

私: 「ここまできちんとされていれば、上手く回りますよね」

社長:「いやいや、“お客様第一主義”を言っているのですが、言葉では理解しているかもしれませんが、全然実行していなくて、一言いいたくなるのを我慢しています。」

私: 「なるほど、ところで、経営理念はどうされていますか」

社長:「自分がサラリーマンの時、社長の経営理念を聞くのがなにより嫌いで作っていないです」

 

経営理念の大切さは耳にしますが、社長の考えも一理あり、はたして本当に経営理念は必要でしょうか?

 

そして話しを進める中で、①経営計画、②人事評価制度、③幹部ミーティングを行うことで経営の見える化ができますが、お客様第一主義”といった社風を築くには、経営理念がないと難しいのでは、ということになりました。とは言っても、経営理念は、社長のひとりよがりになりがちです。経営理念の役割”に照らして、絶えず見つめなおすことが大切なのでしょうね。

 

経営理念の役割(中小企業家同友会の経営指針成文化と実践の手引きより)

1.経営者の生きる姿勢の確立

2.企業の社会的存在意義を明らかにする

3.経営者と社員の共通の砦としての企業づくり

4.経営理念が社風となる。

 

「敬天愛人」京セラの経営理念です。京セラグループの創業者である稲森和夫さんの実体験や経験に基づいた企業哲学で、「人間として何が正しいか」を判断基準として、公明正大な経営を行っていくことの大切さを訴えています。身の引き締まる立派な経営理念ですね。


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