
2025年7月1日
経営者が陥る罠 それって技術的課題?それとも適応課題?現在、後継者塾を開催していますが、後継者に求められる資質のひとつに「リーダーシップ」があります。
私たちはつい、リーダーシップを「能力が高い」「度胸がある」といった分かりやすい特性で捉えがちですが、実際にはそう単純なものではありません。
正解のない混沌とした状況の中で、時に批判され、時に孤独を感じながらも、それでも前に進もうとする“智慧”と“覚悟”のようなもの。それが真のリーダーシップではないでしょうか。
組織がうまく機能しない原因には、2つの課題があります。
一つは既存の知識や手法で対応できる「技術的課題」、もう一つは関係者の価値観や行動の変化が必要な「適応課題」です。多くの組織では適応課題こそが本質的な問題ですが、それを技術的課題として処理すると、混乱を招くことがあります。
たとえば、事業承継の場面で、今までのやり方を変えようと、急いで組織体制を変更すると、現場に強い反発が生じることがあります。
適応課題に向き合うには、信頼を土台に、リスクを引き受け、一人ひとりと真剣に向き合う覚悟が求められます。
会社を深く考え、汗をかき、核心に向き合う。その姿勢こそが、後継者に求められるリーダーシップだと考えています。