2023年10月31日
130万円の壁・対策措置

130万円の壁への対策について、具体的な内容が発表されました。繁忙期に労働時間を延ばすなどにより、収入が一時的に上がったとしても、”事業主がその旨を証明することで、引き続き扶養に入り続けることが可能となる仕組み”です。発表されたQ&Aを詳しくみてみましょう。

 

事業主の証明による被扶養者認定の円滑化

社会保険料負担が生じると、その分手取りが減少するため、これを回避する目的で就業調整をする、いわゆる130万円の壁。これに対し、“事業主の証明による被扶養者認定の円滑化”が開始されます。

被扶養者認定とは、健康保険組合等による被扶養者の収入確認等で、会社を通じて主に年1回実施されているものです。簡単に言えば、健康保険の被扶養者の現況確認です。

一時的な収入変動であることを証明する

被扶養者認定時に、結果として130万円を超えてしまったけれど、会社での人手不足による労働時間延長等に伴う「一時的な収入変動」でした、という内容の“事業主の証明”を発行することで、その被扶養者認定をスムーズに行いましょうということです。

一時的な収入変動の事情とは?
主に時間外勤務手当や臨時的に支払われる繁忙手当等が想定されています。基本給が上がった場合や恒常的な手当が新設された場合などは引き続き収入が増えることになるので、認められません。

一時的な収入変動はどのくらい?
具体的な金額は示されておらず、各保険者(健康保険組合等)での判断になります。なお、被扶養者が被保険者と同一世帯に属している場合に、被扶養者の年間収入が被保険者の年間収入を上回る場合は、生計維持の中心的役割を果たしていると認められ、被扶養者の認定が消されることとなります。

被扶養者認定の収入確認時に発行してもらう

事業主の証明は、健康保険組合等の保険者が被扶養者の資格確認を行う際に必要とされます。そのタイミングに合わせて、被扶養者が勤めている事業主へ依頼し、一時的な収入変動である旨の事業主の証明を取得し、被保険者の方が勤務している会社を通じて各保険者に対して提出することになります。
※事業主の証明の様式はこちら >

複数の事業所で勤務している場合は、一時的に年間収入が130万円以上となった主たる要因である勤務先から事業主の証明を取得します。なお、年間の収入の見込みが恒常的に130万円以上となることが明らかであるような方については、被扶養者に該当しなくなることになるので注意です。

上限は連続2回まで

今回の措置については、上限連続2回までとされています。これは被扶養者認定の収入確認が年1回と想定した、連続2回(2年間)のことを指します。

また、この措置は令和7年に予定している次期年金制度改正に向けての当面の措置であり、その制度改正の内容も踏まえつつ対応の見直しを進めるとしています。いつまでという具体的な日付は発表されておりません。

まとめ

今回は130万の壁への対策措置をご紹介いたしました。被扶養者の要件は収入要件だけではなく、また最終的には保険者により被扶養者の確認が行われます。事業主の証明があれば必ず認定がなされるわけではありませんのでご注意ください。

また、年収の壁・支援強化パッケージについて、相談窓口も開設されました。扶養の自分はなにかすることがあるの?従業員に証明を求められたけどよくわからない…など、対応について疑問があればぜひ活用しましょう。

年収の壁・支援強化パッケージ→https://www.mhlw.go.jp/stf/taiou_001_00002.html


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