2022年12月2日
勝手に育つまで、ひたすら我慢コーチングに関する本を読むたびに、本人が気づくまで待つことの大切さを感じますが、頭では分かっていても、どうしたらよいか分からないものです。こういった時、スポーツの優れたコーチングのやり方を聞くと、意外とイメージが湧くものです。そこで最近読んだ落合博満の「コーチング 言葉と信念の魔術」をご紹介します。
横浜に多村仁という選手がいたが、なかなかバットで結果を出せなかった。 多村はなぜか、助っ人のロバートローズにそっくりなスイングをしていた。 落合がとった指導法は、ひたすらバットを振らせるやり方でした。 10時間に1000回振れと言えば、ローズの形のままでできるが、 2時間に1000回となれば、ローズを真似した形では、余分な力が必要となり無理が出始めました。 途中からスイングが変り、最終的には、ローズのフォームの影も形もなくなり、 多村自身が一番楽をして振れるフォームを自分の力でつかみました。 |
落合は、多村の理想のフォームを最初から分かっていたが、敢えて時間をかけて多村自身が気づく方法をとったのですね。
「コーチング 言葉と信念の魔術」落合博満 から